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専門家の活用支援事業のご案内(50%補助)
〜低コスト導入支援を含む〜
(2014年6月7日作成、2015年6月23日改定)
専門家の活用支援事業
・事業の目的
我が国経済の急速なグローバル化の流れに食品産業が対応し、持続的に発展していくため、急成長する新興国等の市場への海外展開を推進するとともに国際的に通用する品質管理体制の強化等(HACCPおよびそれを中心とした食品安全マネジメント(FSM)のシステム導入)による国内体制の強化が求められています。
このような中、農林水産省では平成26年度補助事業として「食品の品質管理体制強化対策事業」を実施し、専門家活用支援(いわゆる低コスト導入の普及を含む)を実施することとしております。グローバル革新を通じて、取引先からの取引要件や、日本産食品の輸出先となる海外事業者から取引条件として求められる品質管理体制の強化(国際的に認められる、HACCP手法の導入等、マネジメント体制等、またそれらの第三者認証)に取り組む場合に、指導者等の専門家の活用を支援します。
また引き続き、平成22年度の農林水産省「HACCP手法等普及促進事業」において、日本HACCPトレーニングセンター(JHTC)が実施した「HACCP低コスト導入手法の構築」によりまとめられた、「HACCP低コスト導入手法構築の実施モデル―ケース・スタディ集」(http://www.jhtc-haccp.org/)を活用することにより円滑な低コスト導入を図ります。これらの取り組みにより、食品製造事業者及び農林漁業者のHACCP普及の障害となっている資源の不足(人・物・金・情報)を解決しHACCP手法普及の促進を最終目的といたします。
・事業の内容
食品製造事業者等が品質管理体制の強化(HACCP手法導入(低コスト手法による導入を含む。)マネジメント体制の構築等)に取り組む場合に指導者等の専門家の活用を支援いたします。
支援可能期間は平成27年6月19日以降で当事業契約を結んだ日より、平成28年3月31日までの実際に専門家活用支援を受けた期間。支援費は専門家活用支援に係る費用の1/2又は50万円のいずれか低い金額を支給可能となります。
事業の終了時には専門家活用支援に関する報告書を提出していただきます。
どのような支援が受けられるのか
・目的
HACCP導入に係るPRPs(前提条件プログラム)の見直し、HACCP導入のための12手順7原則の適用、HACCP計画に基づくHACCPシステムの運用支援、HACCP導入に伴うマネジメント体制の構築、HACCPを基本とした第三者認証の取得支援等のいずれか。第三者認証のみを目的とはせず自主的導入も支援するほか、第三者認証についても特定個別の認証を求めるものではありません。
・範囲
農場から食卓までフードチェーンのあらゆる段階の食品事業者等を対象にしております。
JHTCコンサルティングファームでは各分野の専門家が登録されております。業種、地域、専門性にできる限り沿う人材をご紹介できるようマッチング支援をいたします。
・目標
- 貴社の目標設定に応じたHACCP支援をいたします。
- 過大な施設設備投資に頼らないHACCP手法の低コスト導入支援
- 基礎的な文書化や記録表の整備あるいは見直し
- CCPなどの基準値設定のための科学的根拠
- 認証取得のためのマニュアルの策定支援
- 企業力アップのための体制整備支援
- 5S、7S活動の定着支援
- 管理運営基準に基づく業種ごとのHACCP導入型基準の支援
- 厨房型施設などのフレキシビリティのあるHACCP導入支援
- 自主的な導入のためのリーダー育成トレーニング
- 重要工程オペレーターのトレーニング
- 内部監査員の育成トレーニング
- 米国FDAの査察や小売・製造メーカーの二者監査への準備支援
- …みなさまはどのような目標設定をご希望ですか?
急速に国際化対応に向かう国内施策
- 内閣府(安倍政権):「日本再興戦略―JAPAN is BACK」(2013.6.14)
- 厚生労働省:「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)の改正」(2014.5.12)
- 農林水産省:「食料産業における国際標準戦略検討会 報告書」(2014.8.8)
- 農林水産省FCP(フード・コミュニケーション・プロジェクト):「FCP共通工場監査項目の国際標準との整合の検討開始」(2013.8〜)
日本再興戦略―JAPAN is BACK
- 2013年6月14日に内閣府閣議決定
- HACCPは国際標準として世界的に普及が進展している
- 食品の大幅な輸出が求められる中、海外から求められる安全基準に対応するHACCPの普及が不可欠⇒各省庁へ普及施策検討を指示
- HACCPの普及は食中毒の発生防止、食品衛生法違反食品の製造などの防止が図られる。
- 結果、食品の安全性の向上が期待される
食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針
- 2014年5月12日に厚生労働省通知
- HACCP導入型基準を新たに設け選択制を導入
- 2015年4月施行により各自治体で食品衛生施行条例としてHACCP導入型基準がスタート
-
厚生労働省の反省
- 総合衛生管理製造過程の承認取得が目的化していた
- 行政側の指導が施設設備に偏っていた
- HACCP=高度で難しいものという誤解
- HACCP=施設・設備に多大な資金が必要という誤解
- HACCP導入型基準はコーデックスのHACCPガイドラインに基づく⇒10年後のHACCP義務化をめざす
食料産業における国際標準戦略検討会 報告書
- 2014年8月8日に農林水産省が報告
- 日本発のGFSI承認スキーム開発の可能性に言及
- 官民連携し、スピード感を持って具体化していくことを期待
- 「国内の認証スキームも、統一的で全ての品目をカバーするものはない」
- 「我が国において、国際的な標準との整合性があり、HACCP を普及させ事業者の食品安全等への取組の向上につながるような、全ての品目をカバーした統一的な認証のスキームが求められている。」
FCP共通工場監査項目の国際標準との整合の検討開始
- 2013年8月から「FCP共通工場監査項目」と「GFSIグローバルマーケット プログラム」との整合の検討を開始
- 「責任者の設定」や「力量評価を行うこと」「コーデックスHACCPを導入すること」などを追加すればGFSIとの整合性が高まる(2014年1月23日 GFSIローカルグループ 中間報告)
- 平成26年度企業力アップ研究会の「品質監査に関する分科会」でHACCPを含め国際標準との整合を検討し「FCP共通工場監査項目」第2版を2015年2月26日に発行
つまり・・・
- 15年前にJHTCが提唱した国際的に認められるリスクベースのHACCPの導入が急速に具体化しつつある
- 民間サプライチェーン⇒GFSI承認の第三者認証を要求へ
- 厚生労働省⇒HACCP導入型基準の条例化
- 農林水産省⇒日本発のGFSI承認スキームの可能性
- FCP⇒共通工場監査シートにHACCPを盛り込む
-
気が付いたらHACCP実施は喫緊の課題に!
- あなたの業界はHACCPの国際化対応を主導できていますか?
- フレキシビリティのある現場対応型のHACCP導入が必要ではないですか?
- 多品目生産、新製品、6次産業化、厨房型施設でも対応できますか?
- 認証取得が目的化して動かないHACCPになっていませんか?
過大な施設設備投資に頼らないHACCP手法の低コスト導入支援
- 工場を建て替えなければいけないんじゃないの? ⇒ いいえ
- エアーシャワーがないとだめなんでしょ? ⇒ いいえ
- 清浄区と汚染区を壁で仕切っていないとだめ? ⇒ いいえ
- 連続モニタリングできる計測機器がいるんでしょ? ⇒ いいえ
大事なのは…、
- 交差汚染を防ぐことです。
- お客様に安全な食品を提供するための工程管理です。
- それを“見える化”するための文書化と記録です。
- 計画が正しいかをハザード分析で証明することです。
- 計画通りやれるよう教育と訓練を実施することです。
- なによりも経営者が自らが、コミットした中で取り組みが進められることです。
- これらを実現するためには5Sや7Sが基本となります。
時代はハードよりもソフト重視に…でも
- 従業員の教育訓練はどうしたら良いの?
- 食品安全マネジメントの基本となるHACCP計画はどうやって作る?
- 衛生管理マニュアル(HACCPプログラム)を作るには?
- 第三者認証(HACCPシステムの検証)にはどう対応したら良いの?
- 自分たちだけで全てはできないかもしれない、でも外部専門家にお願いするにはコストがかかる…
低コスト導入手法の普及に関する指導者等の専門家活用支援事業
- 平成23年度にまとめた低コスト導入手法のケース・スタディ集に基づき、中小企業等がHACCP手法の導入に取り組む場合に、指導者等の専門家の活用を支援する。具体的にはコンサルティングファームの豊富な人材を活用し、中小企業等の業種、地域、要望に応えるコンサルタントを紹介し、この低コスト導入手法の普及に当たる。
- 専門家活用支援に要する経費(外部専門家に要する旅費、謝金等の経費については、1件当たり1/2又は50万円のいずれか低い金額を上限として支援を行う。
- 10件の予算を計上
平成27年度 食品産業品質管理・信頼性向上支援事業 実施計画書より
HACCP低コスト導入のモデル・ケース
- 日本HACCPトレーニングセンター会員でコンサルティング・ファームを組織
- 小企業向けのHACCP導入手法の構築を行っている
- 農水省の支援事業により、企業負担も軽減
- 10、11、12、13年度に5、8、8、16、16件(計53件)の食品企業に導入支援実績
必要な手続きと留意事項
- JHTCとの契約(貴社の機密事項に抵触しない程度の情報提供をお願いすることになります)
- コンサルティング・フィーの支払い(コンサルティングサービス経費に関する半額を、JHTCへ支払う形をとります。1件当たり50万円を限度とします)
- 国庫事業の制約(年度末の2016年3月31日でいったん、区切られます。次年度の補助は事業開始を待たなければなりません)
- 万が一、紹介したコンサルタントと関係性を持続できそうもない場合は、それを相談いただいた場合には新たなコンサルタントとのマッチングを提供いたします。
注意事項
- 今年度の補助事業は、 2015年 6月 19日に交付決定を受けて正式にスタートをいたしました。
- 専門家活用支援の公募開始は検討委員会(6月 23日)の検討を経てホームページよりご案内を開始しました。
- なお、国庫支出のためには、国からの概算払いを待つ必要性があります。したがって事業スタートからしばらくは、低コスト導入支援は実施できても国庫補助の資金の融通はしばらく後になる可能性があります。
- ただし、 交付決定されている事業であるため、国庫補助を受けられない事態にはなりませんので、ご安心ください。
日本HACCPトレーニングセンター
お問い合わせはこちらまで
日本HACCPトレーニングセンター
事務局
TEL:03-3268-8511(IP電話)
FAX:03-3268-1106
E-mail:info@jhtc-haccp.org
東京都新宿区山吹町332 オフィス87 5階
(株)鶏卵肉情報センター内
参加申込は締め切りました。ご応募、ありがとうございました。
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